4月22日は「アースディ」。各メーカーのサステナブル素材への取り組み

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2021-04-20 00:00:00

気温もどんどん上がり、店頭もそろそろ夏の新作が揃い始めていますね。
最近はSDGsへの取り組みの一環として、お洋服も含めてサステナブルな素材を使用するブランドがぐんと増えてきました。その代表がオーガニックコットン。
4月22日のアースディも近いことですし、今回はオーガニックコットンの新作をいくつかご紹介したいと思います。
そもそもオーガニックコットンとは何か?
NPO法人日本オーガニックコットン協会のHP(http://joca.gr.jp)を見ると、「オーガニックコットンは、オーガニック農産物等の生産方法についての基準に従って2 ~ 3 年以上のオーガニック農産物等の生産の実践を経て、認証機関に認められた農地で、栽培に使われる農薬・肥料の厳格な基準を守って育てられた綿花のこと」とあります。
最近では、効率重視の綿花栽培における過酷な労働環境も問題視されており、オーガニックコットンの広がりが生産する人々の人権を守ることにつながることが期待されています。

「美光」の「ピッシェル」はオーガニックコットン3アイテムを発売
まずは「美光」から。
コロナ禍で展示会が行われなかった代わりに、デザイナーの木村矩子さんと島田光里さんがオンラインで商品を紹介してくださいました。
写真左の島田さんは2019年から日本ボディファッション協会が開講している「女性下着のデザイナー・パタンナーを目指す方の特別講座」の第一期生。
しっかりキャリアを積んでいらっしゃる姿を拝見できて、私も嬉しくなりました。

「美光」が展開する「ピッシェル」のオーガニックコットン100%のシリーズがこちらです。
上からノースリーブ(3080円)、フレンチ袖(3300円)、ハーフトップ(3520円)。
フライス編みの伸縮性のある生地なので、締め付けず程よいフィット感があります。
通年着られるちょうどいい厚みというのも魅力。
オーガニックコットンの優しい肌触りを生かした、シンプルなデザインもいいですね。

「グンゼ」は完全無縫製インナーの綿混素材を、オーガニックコットン混にアップデート
次は「グンゼ」の「Fitte(フィッテ)」。

「KIREILABO(キレイラボ)」ブランドで展開していた完全無縫製インナーの綿混素材を、オーガニックコットン混(綿55%、レーヨン35%、ポリウレタン10%)にアップデートして3月下旬から販売しています。
上からノンワイヤーブラジャー(2750円)、ブラキャミソール(2750円)、ブラタンクトップ(2750円)、ブラスリップ(3300円)。
ショーツも2タイプ揃い、好みに合わせてセレクトできます。上からレギュラーショーツ(1100円〜)、ハイウエストショーツ(1430円〜)。
チクチク、かゆみの原因にもなる縫い目をなくした完全無縫製で、ネックライン・裾なども
きりっぱなしで仕上げているので、縫い目による刺激を軽減。
ブラジャー内蔵タイプなので、薄着になるこれからの季節には重宝しそうです。

「福助」はリサイクル素材を積極的に採用し、ソーシャルグッドな商品提案
2021年秋冬展示会にお邪魔した「福助」では、企画テーマとして「より良い未来の為のソーシャルグッドな新定番」が掲げられ、数々のリサイクル素材を使ったアイテムが紹介されていました。
その一つが、落ちわた100%のリサイクルコットン。
紡績工場の製造過程で出る落ちわたをふるいにかけて紡ぎ、無駄なく再生循環させたリサイクルコットン。
素朴な温かみを感じられる素材として生まれ変わり、こんなかわいい柄のソックスになっています。
そして、「アニエスベー」のストッキングはいち早く、リサイクルナイロンを使用しているとのこと。
そこには、環境保護活動を積極的に行なっているデザイナー、アニエス・ベーさんのポリシーが反映されているそうです。
「福助」は環境省プラスチックスマートに賛同し、プラフックから紙フックへの以降に取り組み、2019年秋冬から2021年春夏までの累計でペットボトル約165,000本 プラスチック約5t消滅したと報告。2025年に100%の移行を目指しています。

長く愛してもらえる物を作り続けるのもサステナビリティ
2020年1月に取材に行った「パリ国際ランジェリー展」でもオーガニックを切り口とするエリアが設けられ、オーガニックコットンやリサイクルファブリックを使用するブランドを数多く見ました。
その一方で、心に残ったのは老舗ランジェリーブランドの方々から聞いた「長く愛してもらえる物を作り続けることが、一番のサステナビリティ」という言葉。
ある大手メーカーのデザイナーさんからは「スケジュール通りに仕事を進行することもサステナビリティの一環」と聞きました。
計画通りに仕事を進めれば、生産過程で余計な配送をすることがなく、CO2排出を抑えられるという説明でした。世界中を繋いで生産している大手メーカーならでは。サステナビリティも様々な取り組み、考え方があるのですね。
購入し使用する側も、できることからサステナビリティを意識していきたいものです。