学生の熱気に溢れる、文化服装学院の文化祭へ

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2018-11-05 00:00:00

先週末はどの学校でも、文化祭で賑わっていたようですね。
私も文化服装学院の文化祭にお邪魔してきました。
同じ敷地内で、文化学園大学、文化学園大学短期大学部、文化ファッション大学院大学、文化外国語専門学校の文化際も同時開催されているので、たくさんの来場者で賑わっていました。

たくさんの展示がある中、最初にお邪魔したのは、服飾専門課程とワコールのコラボレーシヨン展示「ボーダーレスなフリースタイル」。
文化服装学院では、ワコールの協力による「下着セミナー」を毎年開催。
このセミナーでは、新入生が自分自身の身体を知るきっかけとなり、服作りの第一歩となる授業になっているそうです。
4年目となる今年は「ボーダーレスなフリースタイル」をテーマに、学生達がミーティングを重ねて生まれた、ボーダーレスなフリースタイルが作品として制作されていました。

以下は、展示場で発表されていたメッセージです。
「人に個性があるように、性のあり方も様々です。
自分は“男性”あるいは“女性”とはっきり認識している人もいれば、男性であり女性でもある、男性と女性の中間である、どちらでもない、分からない、決めたくない等、様々な人がいます。
一方的に決めつけてしまうのではなく、一人ひとりが違いを認め合い、違いによって差別されることのない多様性が認められる社会は、誰にとっても“生きやすい社会”といえるのではないでしょうか。」

この非常にデリケートな問題、表現も難しいこのテーマを設定した指導者の方々、それに学生さん達が真摯に向き合った事が素晴らしく、「これぞ文化服装学院の校風」だと思ったのでした。

そして、下着・ルームウェアを男女関係なくフリースタイルで着られる自由な発想で作られたのがこちらの作品。
展示には、メンズ用ボディが使用されていました。そして、下着・ルームウェアを男女関係なくフリースタイルで着られる自由な発想で作られたのがこちらの作品。
展示には、メンズ用ボディが使用されていました。
制作にいたっては、同校の卒業生であるワコールのパタンナー湯浅佳与さんが指導にあたられたそうです。
お邪魔した時に、制作者である学生さんともお話することができました。
「フェミニンな下着を着てみたい方の最初の一枚」として制作したこの作品を担当したグループの一人、渡邊司さん。
サイドをひもで調節し、男女を問わず様々なサイズの方が着用できるチャイニーズパジャマを制作したグループのサ ランさん。
まだ1年生である学生さん達は、薄手や伸縮性のある生地を縫うのに大変苦労されたようですが、これらの学びが、下着に興味を持つきっかけになれば嬉しいですね。

次にお邪魔したのは、文化・服装形態機能研究所の「人体☆古今東西」。
この研究所はグンゼの「KIREI LABO」の開発にも携わり、体型測定方法及び体型測定システムの特許も取得されています。まだ1年生である学生さん達は、薄手や伸縮性のある生地を縫うのに大変苦労されたようですが、これらの学びが、下着に興味を持つきっかけになれば嬉しいですね。

次にお邪魔したのは、文化・服装形態機能研究所の「人体☆古今東西」。
この研究所はグンゼの「KIREI LABO」の開発にも携わり、体型測定方法及び体型測定システムの特許も取得されています。
ここで測定されたデータをもとに開発された60代女性のリアルボディも展示されていました。
最近は高齢化にともない、50代以上の女性をターゲットにした商品開発が活発で、それらの年齢を対象にした測定が活発なようです。

そして、最後は文化祭のメインイベントであるファッションショーへ。
栄レースや帝人フロンティアなどを含む、国内外の企業・団体から提供された素材を用いて、学生たちがデザイン・縫製を手がける作品約100体が登場するこのショー。
演出、音効、照明、映像、モデル、舞台制作、会場運営にいたるまで、約1000名の学生達が集り、ひとつの目標に向かって作り上げるもの。
そのスケールは圧巻! 3日間で約2万人の来場があるというのも納得です。
実は、文化服装学院でも50年ほど前は下着について学ぶコースがあったそう。
また、そんなコースが復活すれば、この華やかなファッションショーの1シーンがランジェリーに彩られる日がくるかも……そんな妄想が膨らんだ文化祭訪問でした。