2020秋冬シーズン肌着 ボディに欠かせない定番アイテム
クールビズ・ウォームビズは下着から
2021春夏シーズンの肌着
快適な夏を過ごすために欠かせないアイテム
武田尚子(たけだ なおこ)
ジャーナリスト。ボディファッション業界専門誌記者を経て、1988年にフリーランスとして独立。 ファッション・ライフスタイルのトータルな視野の中で、インナーウエアの国内外の動向を見続けている。 世界のインナーウエアトレンドの発信拠点「パリ国際ランジェリー展」の取材を1987年から始め、 年2回の定期的な海外取材は30年以上に及ぶ。
2021年3月、家で着るアパレル(ナイトウエア&ラウンジウエア)の変遷をたどった『もう一つの衣服、ホームウエア』(みすず書房)を発刊。
ウィズコロナ生活もついに 2 年目に入り、不便ながらも日常を快適に過ごす工夫が身についてきた頃でしょうか。
三寒四温で春が徐々に近づき、桜の季節を過ぎると、もう高温多湿の夏対策、汗対策が気になり始めます。
今年も、日本の蒸し暑い夏を意識した、高機能インナーの品ぞろえが充実しています。通気性や吸水速乾といった機能性は、すっかり当たり前になりました。
店頭で実際に手に取り、見て選ぶ機会が少なくなった昨今、オンラインで買い物できる EC サイトも各社充実しているので、ぜひ試してみてください。
“肌ざわり”で選ぶ快適な素材
外出の機会が減り、家の中で過ごす時間が長くなると、普段、身に着けるものも変わってきているはずです。見た目の変化で気分を変えることも大切ですが、より“肌ざわり”が気になるようになってきたのではないでしょうか。

それは肌と直接触れ合う肌着についても同じ。コットンなどの天然素材志向は続いていますが、コットン100%でもシルケット加工が施されていたり、それ以外でもテンセルⓇを使用したなめらかな風合いのものなどが増えています。
今、市場全体として、オーガニックコットンや、モダールⓇなどの再生セルロース繊維が注目されているのは、エコフレンドリーやサスティナブルといった世界的な潮流と深く関係していることは言うまでもありません。
“肌ざわり”は生地そのものに限らず、縫い目のないシームレスや切りっぱなしといった生産仕様も重要な側面になっています。
選択肢広がるカップ付きインナー
また、昨年に引き続き、カップ付きインナーやキャミソールもより充実しています。肌着とブラジャーの機能が一体化しているこのアイテムは、家で過ごしたり、ちょっと近所に出かけたりというのに便利ですね。ブラジャーから派生したものも、肌着から派生したものもあって、選択肢が増えているというわけです。
カップ付きインナーというと、リラックスタイプのノンワイヤーブラなどと同様、S・M・L といった柔軟性のあるサイズ展開が主流ですが、通常のブラジャーのようにアンダーバストとカップサイズがきめ細かく選べるものも登場しています。
新型コロナウイルスの収束までにはまだ少し時間がかかりそうですが、コロナ禍による生活様式はその後にも活かされることでしょう。この蒸し暑い季節もさわやかにおしゃれを楽しみたいものです。
